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福知山線を走る特急列車(新三田 - 広野)
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| 路線総延長 | 106.5 km |
| 軌間 | 1067 mm |
| 電圧 | 1500 V 架空電車線方式 (直流) |
| 最高速度 | 120 km/h |
福知山線(ふくちやません)は、兵庫県尼崎市の尼崎駅から京都府福知山市の福知山駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(幹線)である。
路線の起点は尼崎駅であるが、全ての列車が東海道本線経由で大阪駅、またはJR東西線と直通している。東海道本線の大阪駅 - 尼崎駅間を含む大阪駅 - 篠山口駅間はアーバンネットワークの路線の一つとなっており、JR宝塚線(ジェイアールたからづかせん)の愛称がある。阪急電鉄にも宝塚線があるため、混同を避けるために愛称に「JR」が付いている。
目次 |
大阪と山陰地方を結ぶルートの一つであり、かつては山陰地方への長距離列車が多数走っていたが、現在では大阪と北近畿を結ぶ路線としての意味合いが強く、また三田・篠山市方面から大阪・神戸への通勤・通学路線としても成長している。大阪駅 - 宝塚駅間では阪急宝塚本線の梅田駅 - 宝塚駅間と競合関係にあり、大阪駅 - 伊丹駅間では阪急神戸本線・阪急伊丹線の梅田駅 - 伊丹駅間と競合関係にある。
路線は篠山口駅を境に南側の都市近郊路線と、北側の地方幹線とに雰囲気が分かれ、日中は普通列車の運転系統も分離されている。篠山口駅以南は複線、以北は単線である。単線区間の各駅すべてで列車交換が可能で、一線スルー化されている。複線区間では塚口駅・川西池田駅・宝塚駅・新三田駅・広野駅で列車の待避が可能である。
JR宝塚線としてのラインカラーは黄(■)であり、選定理由は「これからの新しい開発エリアを示すイキイキとしたイメージ」とされている。
大阪駅 - 尼崎駅 - 谷川駅間は大阪近郊区間に含まれる。JR宝塚線各駅では乗車カードとしてICOCAおよびこれと相互利用可能なIC乗車カードが利用可能となっており、またJスルーカードが一部の駅を除いて自動券売機で乗車券に引き換えることで利用できる。
尼崎駅 - 新三田駅間は大阪支社の直轄、新三田駅 - 福知山駅間は新三田駅を除き福知山支社の直轄である。なお、支社境界駅である新三田駅は大阪支社が管轄している。
| 停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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凡例
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1986年まで客車普通列車が走っていたり、生瀬駅 - 道場駅付近では武庫川の渓流が眺められたりするなど、のどかなローカル線のような路線であったが、同年の宝塚駅 - 新三田駅間の複線電化を機に、沿線住宅開発の進展とJR東西線の開業などにより新型電車が行き交う通勤路線となっている。また、川西池田駅 - 西宮名塩駅間、三田駅 - 丹波大山駅間、柏原駅 - 福知山駅間は国道176号線とほぼ並行している。
尼崎駅から東海道本線と分かれると、高架で同線を乗り越え、曲がりくねりながら高架線を下りて、名神高速道路を潜ると、ホーム2面3線の塚口駅に着く。塚口駅の東側には電留線があり、車両の夜間滞泊のほか、日中も車両が留置されている。塚口駅を出るとすぐに阪急神戸本線を潜り、まっすぐ進むと2面2線の猪名寺駅、その先で山陽新幹線を潜って、さらに猪名川に沿って住宅と工場の中を北上すると伊丹市に入って快速停車駅の伊丹駅、国道171号を潜ると川西市と跨っている1面2線の北伊丹駅に着く。北伊丹駅の西側にも電留線が設けられており、車両の夜間滞泊が行われている。北伊丹駅を出るとさらに猪名川沿いを走り、中国自動車道・国道176号を潜って、川向こうにある阪神高速11号池田線と並行して走る。猪名川と阪神高速道路が離れると、福知山線は左に曲がって川西池田駅となる。川西池田駅から宝塚駅までは阪急宝塚本線と平行して大阪平野の北辺を西に進む。阪急平井車庫への引込線を潜ってしばらく行くと、周辺開発の著しい2面2線の中山寺駅。並行する阪急宝塚線には比較的こまめに駅が設けられているが、福知山線はこの先の宝塚駅まで中山寺駅のみである。中山寺駅を出て東宝塚の住宅地を進む。中国自動車道を潜ると、阪急宝塚本線と並走、宝塚市の市街地が広がる。国道176号線を乗り越えて、阪急宝塚本線を潜ると宝塚駅となる。宝塚駅には特急をはじめすべての列車が停車し、JR東西線直通の列車はこの駅(一部は新三田駅・篠山口駅)で折り返しとなる。
宝塚駅からは山間の風情になっていく。武庫川を渡り、国道176号を潜って生瀬駅。六甲山地北側の山間部を武庫川の蛇行する流れをショートカットするかのように数本の直線のトンネルで抜ける。そのトンネルの合間にニュータウン開発で誕生した西宮名塩駅とトンネルに挟まれた風情のある武田尾駅がある。武田尾を出て神戸市に入り、道場駅となる。続いて三田市に入り田園地帯で視界が開けると、まもなく神戸電鉄が分岐する三田駅である。この区間のうち、生瀬駅 - 道場駅間はかつて武庫川渓流を眺める風情のある路線であったが複線化とともに新線に切り替わり、廃線となった旧線の一部は遊歩道となっている。
三田駅から三田盆地の田園地帯の真ん中を武庫川に沿って進む。次の新三田駅は2面4線で、篠山口方には留置線があり、福知山線の運転上の要所になっている。三田駅・新三田駅とも北摂三田ニュータウンの玄関口で、朝夕には接続するバスとの乗換客で混雑する。朝夕には新三田駅発着の快速も多数あるほか、日中の普通はすべて新三田駅止まりで、運転上も旅客流動上でも一つの区切りとなっている。新三田駅を出ると青野川、武庫川と渡って、右に曲がり2面3線の広野駅。広野駅を出ると左に曲がって、舞鶴若狭自動車道が見えてくると2面2線の相野駅。相野駅を出ると大きく右に曲がって行き進路を北に向けて走る。左手に舞鶴若狭自動車道が並行して走り、三田市の北端に2面2線の藍本駅がある。舞鶴若狭自動車道の高架が見え、短いトンネルを抜けると、篠山盆地に入り草野駅・古市駅・南矢代駅を過ぎ、そして武庫川と分かれるとまもなく篠山市の中心駅である篠山口駅に到着する。
篠山口駅 - 谷川駅間は加古川支流の篠山川の渓流沿いに下る。篠山口駅を出ると右手に舞鶴若狭自動車道の丹南篠山口インターチェンジを見ながら左に曲がり、篠山川を右手に見ながら丹波大山駅、国道176号と交差してさらに篠山川沿いを西に向けて走る。篠山川を渡ってしばらく走り、丹波市に入って最初の駅である下滝駅。ここから先もしばらく篠山川の北岸を西進し、加古川線との分岐駅である谷川駅。この駅は2面3線で特急も停車する主要駅。谷川駅を出ると加古川線は真っ直ぐ西を向いて走り、福知山線は右に曲がって北上する。国道176号線が近づいてくると丹波市の中心駅で特急停車駅の柏原駅である。柏原駅を出ると国道176号と交差して、続いて国道175号と交差して石生駅。福知山線の最大の特徴はトンネル無しに分水嶺を越えること。石生周辺は太平洋と日本海を分ける分水嶺の高度が本州で最も低い所[1](この辺りでは分水田圃)である。
石生駅を出て右に曲がってしばらく東を向いて走り黒井駅。黒井駅を出ると左に曲がって北上する。右手に舞鶴若狭自動車道の春日インターチェンジを見て黒井川を渡り、国道175号とともに竹田川沿いに進んでいく。しばらく北上を続けて市島駅。市島駅を出て、さらに竹田川に沿って北上を続ける。丹波竹田駅を過ぎると竹田川と分かれて、塩津トンネルに入り兵庫県から京都府に入る。土師川が右手に流れしばらくそれに並行して進み、福知山市の市街地に入っていく。福知山線は、路線名に京都府の地名を用いていながら、そちら側には途中駅が一切無い。また、2県間を通る路線としては1県にしか途中駅が無い路線の一つである[2]。国道9号を潜って右手から山陰本線が近づき、それと合流して福知山駅に到着する。福知山駅の手前では、再建された福知山城の天守閣が見える。
福知山線は尼崎駅が起点だが、すべての列車が尼崎駅を越えて大阪駅(大半はJR京都線の高槻・京都方面と直通)に、もしくはJR東西線を経由し片町線(学研都市線)に乗り入れている。福知山駅からは特急列車が山陰本線・北近畿タンゴ鉄道に直通している。
| 種別\駅名 | 大阪 | … | 尼崎 | … | 宝塚 | … | 新三田 | … | 篠山口 | … | 福知山 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 運行本数 | 新快速 | 4本 | ||||||||||||||
| 快速 | 4本 | |||||||||||||||
| 4本 | ||||||||||||||||
| 丹波路快速 | 2本 | |||||||||||||||
| 普通 | 4本 | |||||||||||||||
| 4本 | ||||||||||||||||
| 1本 | ||||||||||||||||
北近畿ビッグXネットワークの一角(「X」の左斜め下の部分が福知山線)としての機能があり、以下の列車が福知山線全線を通して運転され、さらに北近畿タンゴ鉄道・宮津方面、山陰本線・豊岡・城崎温泉(下り)方面まで運転されている。2004年10月16日に急行「だいせん」が廃止されてからは、夜行列車の運転は無くなり、昼行列車のみの運転となっている。
日中は篠山口駅で運転系統が分かれており、大阪駅 - 福知山駅間を直通する普通列車(快速列車を含む)は、朝と夕方以降のみである。
「JR東西線」および「片町線」も参照
JR東西線・学研都市線と直通する快速列車は終日毎時4本運転されている。昼間時間帯は宝塚駅までの運転、ラッシュ時には新三田駅(一部列車は篠山口駅)までの運転。尼崎駅ではJR神戸線の快速列車と相互接続を行う(時間帯によっては新快速・普通列車とも接続をする場合もある)。朝9時台には、尼崎駅から普通に変わる快速四条畷行きのほか、夜には尼崎から区間快速に変わる列車(駅の時刻表では区間快速として案内)がある。これらの場合は尼崎駅で列車番号が変わる。全列車が207系電車の7両編成で運転されている。
大阪駅発着の快速は、大阪駅 - 篠山口駅・福知山駅間で運転されている。車両は221系、宮原総合運転所の223系6000番台電車のほか113系、207系電車も使われる。北部区間の一部にはホーム有効長が短い駅があり、朝晩に8両編成で運転されるものは篠山口駅で増解結して4両編成となる。
昼間時に大阪駅 - 篠山口駅間で運転される転換クロスシート使用の快速列車には「丹波路快速」として運転されており、停車駅は前述の快速と同じで毎時2本運転されている。221系電車の福知山線運用が増加した2000年3月のダイヤ改正で登場し、その後2008年6月28日からは大半の列車が223系電車に置き換えられた。多くはこの4両編成であるが、2編成による8両編成や、221系8両固定、221系6両で運転されるものがある。毎時2本のうち1本は篠山口駅で篠山口駅 - 福知山駅間の列車と相互接続する。
快速列車は国鉄時代は1日に数本程度運転されるだけであった。国鉄末期の1983年頃のダイヤでは、大阪駅 - 篠山口駅間に尼崎駅・伊丹駅・宝塚駅・武田尾駅・三田駅・広野駅・相野駅・古市駅を停車駅とする快速列車が1日2往復のみ設定されていた。快速列車が多数運転されるようになったのは1989年3月からである。1997年3月改正で広野駅・藍本駅・草野駅・古市駅・南矢代駅通過の下り快速列車が夕方ラッシュ時に207系電車使用で設定されたが、2003年12月のダイヤ改正で廃止された。
国鉄時代から篠山の祭礼に合わせたもの(デカンショ祭り号)など臨時の快速列車が多く設定されていたが、最近は定期列車の充実などにより、臨時列車の設定が少なくなっている。
新快速運用を追われた117系電車が福知山線仕様として一部ロングシート化改造を受け、福知山色といわれる緑帯塗装で快速列車に充当されていた。JR福知山線脱線事故後の運転再開時にATS-P非搭載を主な理由に当線への運用ができなくなり、福知山色のまま下関地区や嵯峨野線、湖西線へ転出している。
「京阪神緩行線」も参照
JR東西線開業により、篠山口駅以南で運転される普通列車はおもにJR京都線と直通し京都駅・高槻駅 - 大阪駅 - 新三田駅間に運転される電車(C電)が中心となった。日中は高槻駅発着・毎時4本の運転で、平日朝の1本のみ新三田から琵琶湖線草津駅まで運行し、夜に篠山口駅から高槻駅まで(土曜・休日は京都まで)行く列車がある(2004年10月16日改正ダイヤでは、平日朝に野洲駅から新三田駅、土曜・休日夜に新三田駅から近江今津駅まで行く列車が設定されていた)。JR京都線の各駅停車をJR宝塚線方面に直通させたものであるため、塚本駅に停車する(1997年8月31日までは大阪駅発着・塚本駅通過)。朝晩にはJR東西線に直通する列車も設定されている。これらには207系、321系の7両編成が使用され、途中での増解結はない。
大阪駅を発着とする普通列車も朝や深夜時間帯に運行されており、新三田駅・篠山口駅・福知山駅発着の列車が113系や223系電車使用で運行されている。この普通列車は尼崎駅 - 大阪駅間で外側線を走行し、塚本駅は通過する。
前述の快速列車が新三田駅以北では各駅停車であり、普通列車で運転されるものは大半が新三田駅までの運転である。川西池田駅で快速と接続するものも多く、また尼崎駅では一部列車を除きJR神戸線・JR東西線の普通列車と同一ホームで接続を取っている。
また、篠山口駅折り返しの丹波路快速が設定される日中を中心に篠山口駅 - 福知山駅間の普通列車が運転されている。主に223系5500番台車の2両編成で日中時はワンマン運転を行い、毎時1本程度運行されている。なお、同区間では最大6両編成の普通列車が入線可能で、朝晩は車掌乗務列車がほとんどであり、2両編成でも車掌乗務で運転されている。
線内での車両の夜間滞泊は北伊丹駅・新三田駅・篠山口駅で行っている。
| 女性専用車 | ||||||||
| ←篠山口 | 大阪→ | |||||||
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平日ダイヤの初発 - 9:00と、17:00 - 21:00まで、大阪駅 - 篠山口間を運転する207系の大阪方から3両目と321系の5号車が女性専用車となっている。乗車位置には女性専用車の案内表示がある。なお、ダイヤ乱れの際は女性専用車が解除されることがある。
JR西日本は「車内での迷惑行為防止の観点から、安心して利用できる車内空間を提供することを目的としている。」と公式サイト上でコメントしている[3]。
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「気動車」・「客車」と記されているもの以外はすべて電車である。
かつて福知山線には大阪と舞鶴や山陰各都市とを結ぶ幹線として長距離の優等列車が多数運転されていたが、国鉄末期の1986年11月1日の城崎電化により優等列車は電車化・特急化されて城崎までの運転となり、山陰方面への直通列車は夜行を除き廃止された。その後一時期気動車による直通列車も運転されたが、鳥取方面へはのちに開業した智頭急行経由が、あるいは米子・出雲方面へは伯備線経由がメインになり、長距離列車は姿を消した。 一方この城崎電化により登場した特急「北近畿」は福知山・豊岡などの丹波但馬の各市町村や城崎温泉などの観光地への足として、おおよそ1時間ごとに運転されている。城崎温泉駅発着など他、北近畿タンゴ鉄道へ直通するものもある。現在は主に3両・4両編成で運転されるが、冬場(日本海のカニ目当ての観光客が増える)などの多客時には6両へ編成増強されることも多い。また朝晩の特急列車では特に篠山口駅以南での通勤需要があり、2往復は7両で運転されている。
一方単線非電化時代の福知山線は、主に長距離の客車列車が不等間隔で運転され、ローカル輸送には適していなかった。昭和のころは三田方面からの大阪駅への利用客は宝塚駅で阪急に乗り換えるのが一般的であった。その後、宝塚駅 - 道場駅間の新線切り換えによる複線化を含む国鉄末期の電化による所要時間の大幅な短縮は急速な三田市域での住宅開発を後押しした。また新三田駅・西宮名塩駅などの新駅開業や1997年のJR東西線の開業による大阪市内や大阪東部、奈良方面とのアクセス充実などのJRによる各種施策により沿線開発が進むとともに、並行する阪急宝塚線・伊丹線からの乗客転移もみられ、乗客数は急増した。福知山線で最も利用者の多い駅は宝塚駅で、2004年度の1日の乗車客数約3万人。その他の乗車客数1万人以上の主要駅は、順に伊丹駅が約2万4千人、川西池田駅が約2万人、三田駅が約1万6千人、新三田駅が約1万4千人である。アーバンネットワーク内でも新三田以北では利用者数が少なくなり、7駅合計で約1万人に留まる。JR発足時に1日の運転本数が100本足らずだった福知山線は、JR東西線開業以降は1日360本を超えるダイヤ(近隣の同じ複線路線である阪和線や大和路線に比べれば本数はまだ少ないが、これがJR福知山線脱線事故の一因になったともいわれる)の都市近郊路線へと変化していった。
朝ラッシュ時には、新三田駅を基準にすると快速が頻発されており、超高密度運転をしている。前述の通りほぼ全ての快速については、尼崎駅において東海道本線(JR神戸線)、JR東西線の京都駅・北新地駅方面の快速と同じホームにて乗換えができるよう連絡を図っているが、乗り換え時間は1分程度であり、所定の接続列車に間に合わないこともある。さらに、東海道本線(JR神戸線)・JR東西線・片町線(学研都市線)と乗り入れしているがために、便利な一方、いずれの路線で発生した運転の遅延・見合わせによる影響が広範囲に及び、完全な復旧には半日近く時間がかかることがある短所もある。
篠山口駅 - 福知山駅間に有効長が8両に達しない駅があり、篠山口駅を境に南北で乗客数に大きな差もあるため、朝晩に福知山駅に直通する快速列車は篠山口駅で増解結が行われ、大阪駅 - 篠山口駅間では8両、篠山口駅 - 福知山駅間では4両で運転される。そのほかの快速・普通列車は207系・321系使用列車が7両、113系電車は4両・6両で運転されている(113系の篠山口駅増解結はない)。
大阪駅・北新地駅 - 宝塚駅間の利用は特定区間運賃が適用されるが、電車特定区間に含まれないため、これ以外の区間と跨って利用すると幹線運賃が適用され、運賃が高くなるのが特徴である。
丹波市は、篠山口駅 - 福知山駅間の単線区間を複線化をJR西日本に要望している[4]。また丹波市は団体利用への運賃補助を行い[5]、兵庫県も特急列車の料金補助を行う社会実験を実施している[6]。そして兵庫県は「乗って 近づく 複線化」、などと呼びかけている[7]。だが、2003年度の1日の乗車人員はこの区間の丹波大山駅から丹波竹田駅までの8駅を合わせても約3,600人であり、その多くが高校生であり、また篠山口駅以北では減少傾向にある。また、尼崎駅 - 篠山口駅間の駅間距離が平均約2.9km(快速停車駅のみでも平均約4.1km)であるのに対し、篠山口駅 - 福知山駅間の駅間距離は平均約5.3kmであり、福知山線沿線に自宅を構えていても自宅から駅まで距離がある世帯が多い。その上、快速(丹波路快速を含む)は三田駅以北の72.8km(福知山線全営業キロの約68%)が各駅停車で利便性・速達性に乏しく、特急を利用するにしても特急料金が発生して交通費が高額になってしまう。このため、鉄道よりも車でアクセスする人が多い。山間部ということもあり、複線化は困難な状態である。
なお、篠山口駅から柏原駅までの間は谷川駅を経由するため遠回りをしており、さらに途中の川代渓谷は急曲線続きで速度が上がらず、たびたび崖崩れが発生し防災上も問題があることから、過去に何度か谷川駅を通らない国道176号沿いに鐘ヶ坂を越えるルートへの移設が検討されてきたが、現在の利用状況では新線の建設は困難と考えられる。旧西紀町経由では丹波大山駅または下滝駅から谷川駅までが廃線になると見られることから、谷川駅に「現行ルートでの複線化」を求める横断幕があるのはこういった背景がある。
福知山線の発祥は、川辺馬車鉄道が1891年に開業させた尼ヶ崎駅(のちの尼崎港駅) - 伊丹駅間の馬車鉄道である。のちに摂津鉄道と改称して1893年に馬車鉄道を蒸気動力の軽便鉄道に改築し尼ヶ崎駅 - 池田駅(現在の川西池田駅)間を開業させた。当時の池田駅は呉服橋西詰付近にあった。
摂津鉄道は、大阪から舞鶴までの鉄道を計画していた阪鶴鉄道に合併され、改軌した上で宝塚駅まで開業。以後順次延伸されて、1899年には福知山南口駅(内田町付近)まで開通した。
1904年、軍部からの要請で対ロシア戦略の軍用鉄道として舞鶴鎮守府までの開通を急がされた福知山駅 - 綾部駅 - 新舞鶴駅(現在の東舞鶴駅)間が官設で開通。阪鶴鉄道も現在の福知山駅(天田)まで延伸し、福知山駅 - 新舞鶴駅間の貸与を受けて、大阪と舞鶴を結ぶ鉄道が完成した。
阪鶴鉄道は1907年に国有化され、官設区間とあわせて阪鶴線と呼ばれていたが、山陰本線の京都駅 - 出雲今市駅(現在の出雲市駅)間が1912年に開通したのを機に、神崎駅(現在の尼崎駅) - 福知山駅間、塚口駅 - 尼ヶ崎駅間が福知山線となった。
大阪と山陰方面を結ぶ亜幹線とされたが、線路改良や電化などの近代化は大幅に遅れた。さらにC54型蒸気機関車やDD54形ディーゼル機関車が配属され、特急「まつかぜ」が福知山線経由で1961年から設定されていたが、1972年に新設された特急「はまかぜ」に至っては時間短縮を理由に姫路駅経由となるなど亜幹線として機能しているとは言い難い状況であった。加えて、普通列車は永らくDD51形ディーゼル機関車牽引による旧型客車が使用され続けるなど、車両面での近代化は大きく遅れていた。ただし、車両については1980年代前半に生瀬駅 - 武田尾駅間を走行中の普通列車から身を乗り出していた小学生が誤って転落死[要出典]したこともあり、大阪駅発着の客車列車に関しては、1985年3月のダイヤ改正で自動扉がついた12系客車に置き換えられて近代化していた。
設備面では、1970年代後半から近代化が進められた。1979 - 1980年にかけて塚口駅 - 宝塚駅間が順次複線化され、翌1981年に尼崎駅 - 宝塚駅間の電化が完了。また、1980年代前半まで腕木式信号機が現存したが列車集中制御装置 (CTC) の導入により姿を消した。だが、近代化後も利用客はほとんど伸びず、宝塚駅まで電化と同時に103系6両編成による普通電車が大阪駅 - 宝塚駅間で運転を開始したものの、後に4両編成に減車されている。当時の普通電車は毎時1本しかなく、さらに宝塚以北は気動車か客車での運転だったので、三田駅から大阪駅へ向かう客も宝塚駅で阪急に乗り換えされるなどしていた。また当時は神戸電鉄経由(当時は北神急行が開業していなかったので鈴蘭台・新開地経由)での所要時間とは大きく差がなかったが、本数は福知山線の方が相当少なかった。
福知山線にとって劇的な変化が起こるのは、1986年に宝塚駅 - 新三田駅間の複線化、福知山駅までの全線電化(電化は山陰本線城崎駅まで)が完成してからである。それまで山間部を武庫川渓谷に沿って走っていたため複線化が困難であった生瀬駅 - 道場駅間をトンネルの連続する複線の新線に切り替えるとともに西宮名塩駅を新たに設置、また三田駅 - 広野駅間には新興住宅地の玄関として新三田駅を設置した。そして国鉄最後のダイヤ改正である11月1日から全面的に電車営業を開始した。電車特急「北近畿」の運転開始に加え、普通電車は113系2両編成を主体として日中毎時3本(1本が大阪駅 - 福知山駅、2本が大阪駅 - 新三田駅)に増発された。ただ普通電車の2両編成は短過ぎて多くの列車で満員となり遅延が続発、特に22時台以降から最終電車にかけては時に積み残しが出るなど苦情が相次いだ。
反面、福知山線最初の開業区間でもあった塚口駅 - 尼崎港駅間の通称尼崎港線が、旅客営業を1981年に廃止した後、1984年に完全に廃止された。同線は1898年に東海道本線の尼崎駅への連絡線を設けて大阪方面との直通運転を始めてからは、塚口駅 - 尼崎港駅間の盲腸線となっていた。晩年の旅客列車の本数は1日2往復であった。
その後は車両増結で対処したが、当時人口が急増していた西宮市北部地区や三田市の住民から快速列車の設定を希望する声が相次いだため、民営化後の1989年より快速が登場(快速の区間は現在と同じく、大阪駅 - 三田駅間のみ)。この時点で日中は特急0 - 1本、快速2本、普通4本の現在とほぼ変わらぬ姿となる。
1997年には、篠山口駅までの複線化が完成し、JR東西線・片町線(学研都市線)との直通運転が開始された。
2005年、塚口駅 - 尼崎駅間を走行中の快速列車が脱線し、多くの死傷者を出すJR福知山線脱線事故が発生。この事故は、JR西日本の経営体質や社員の管理にまで言及されることとなった。
1989年に大阪国際空港(伊丹空港)に近いJR伊丹駅から伊丹空港までの路線を建設する構想として、福知山線分岐線構想が計画された。その後、1995年に発生した阪神・淡路大震災により、航空機での輸送の重要性が改めて認識され、空港へのアクセス整備が必要であることから、「阪神・淡路復興計画」の中に盛り込まれた[10]。この計画は後に「ひょうご21世紀交通ビジョン」の中に盛り込まれている[11]。
1995年に国・兵庫県・大阪府・JR西日本や伊丹市などから構成される「福知山線分岐線研究会」を設置し、事業予測・路線計画・整備手法や採算などについて詳細な調査を行い、2007年に兵庫県が空港とJR伊丹駅を結ぶライトレール(LRT)の導入を検討すると発表しており、2010年に事業を完成させるとしていたものの計画は進んでおらず、伊丹市では当面の対策として、市バスを活用した空港アクセスを行っている。
| 愛称 | 正式路線名 | 駅名 | 駅間営業キロ | 尼崎からの 営業キロ |
普通 | 快速 | 丹波路快速 | 接続路線 | 線路 | 所在地 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 直通運転区間 | 大阪駅から ○東海道本線(JR京都線)高槻駅・京都駅まで(普通列車のみ) 尼崎駅から ○JR東西線経由片町線(学研都市線)木津駅(一部は大和路線奈良駅)まで |
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| J R宝塚線 |
東海道本線 | - | 7.7 | ● | ● | ● | 西日本旅客鉄道:東海道本線(JR京都線)(一部直通運転:上記参照)・大阪環状線、JR東西線(北新地駅) 阪神電気鉄道:本線(梅田駅) 阪急電鉄:京都本線[* 1]・宝塚本線・神戸本線(梅田駅) 大阪市営地下鉄:■御堂筋線(梅田駅:M16)、■谷町線(東梅田駅:T20)、■四つ橋線(西梅田駅:Y11) |
|||| | 大阪府 | 大阪市 北区 |
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| 3.4 | 4.3 | ▲ | | | | | |||| | 大阪市 淀川区 |
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| 尼崎駅 | 4.3 | 0.0 | ● | ● | ● | 西日本旅客鉄道:JR東西線(宝塚方面から一部直通運転:上記参照)・東海道本線(JR神戸線 神戸方面)・東海道本線貨物支線(北方貨物線) | |||| | 兵庫県 | 尼崎市 | ||
| 福知山線 | ∥ | ||||||||||
| 塚口駅 | 2.5 | 2.5 | ● | | | | | ∥ | |||||
| 猪名寺駅 | 1.4 | 3.9 | ● | | | | | ∥ | |||||
| 伊丹駅 | 1.9 | 5.8 | ● | ● | ● | ∥ | 伊丹市 | ||||
| 北伊丹駅 | 2.1 | 7.9 | ● | | | | | ∥ | |||||
| 川西池田駅 | 3.1 | 11.0 | ● | ● | ● | 阪急電鉄:宝塚本線(川西能勢口駅) 能勢電鉄:妙見線(川西能勢口駅) |
∥ | 川西市 | |||
| 中山寺駅 | 3.5 | 14.5 | ● | ● | ● | ∥ | 宝塚市 | ||||
| 宝塚駅 | 3.3 | 17.8 | ● | ● | ● | 阪急電鉄:宝塚本線・今津線 | ∥ | ||||
| 生瀬駅 | 1.9 | 19.7 | ● | | | | | ∥ | 西宮市 | ||||
| 西宮名塩駅 | 2.2 | 21.9 | ● | ● | ● | ∥ | |||||
| 武田尾駅 | 3.2 | 25.1 | ● | | | | | ∥ | 宝塚市 | ||||
| 道場駅 | 5.0 | 30.1 | ● | | | | | ∥ | 神戸市 北区 |
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| 三田駅 | 3.6 | 33.7 | ● | ● | ● | 神戸電鉄:三田線 | ∥ | 三田市 | |||
| 新三田駅 | 3.2 | 36.9 | ● | ● | ● | ∥ | |||||
| 広野駅 | 2.8 | 39.7 | ● | ● | ● | ∥ | |||||
| 相野駅 | 4.3 | 44.0 | ● | ● | ● | ∥ | |||||
| 藍本駅 | 4.2 | 48.2 | ● | ● | ● | ∥ | |||||
| 草野駅 | 2.0 | 50.2 | ● | ● | ● | ∥ | 篠山市 | ||||
| 古市駅 | 3.3 | 53.5 | ● | ● | ● | ∥ | |||||
| 南矢代駅 | 2.6 | 56.1 | ● | ● | ● | ∥ | |||||
| 篠山口駅 | 2.3 | 58.4 | ● | ● | ● | ∨ | |||||
| 丹波大山駅 | 2.3 | 60.7 | ● | ● | ◇ | ||||||
| 下滝駅 | 8.0 | 68.7 | ● | ● | ◇ | 丹波市 | |||||
| 谷川駅 | 4.3 | 73.0 | ● | ● | 西日本旅客鉄道:加古川線 | ◇ | |||||
| 柏原駅 | 7.0 | 80.0 | ● | ● | ◇ | ||||||
| 石生駅 | 3.2 | 83.2 | ● | ● | ◇ | ||||||
| 黒井駅 | 4.3 | 87.5 | ● | ● | ◇ | ||||||
| 市島駅 | 6.5 | 94.0 | ● | ● | ◇ | ||||||
| 丹波竹田駅 | 4.2 | 98.2 | ● | ● | ◇ | ||||||
| 福知山駅 | 8.3 | 106.5 | ● | ● | 西日本旅客鉄道:山陰本線・舞鶴線[* 2] 北近畿タンゴ鉄道:宮福線 |
◇ | 京都府 福知山市 |
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| 駅名 | 駅間営業キロ | 累計営業キロ | 接続路線 |
|---|---|---|---|
| 塚口駅 | 0.0 | 0.0 | 日本国有鉄道:福知山線(本線) |
| 尼崎駅(尼崎臨時乗降場) | 2.5 | 2.5 | |
| 金楽寺駅 | 0.5 | 3.0 | |
| 尼崎港駅 | 1.6 | 4.6 |
#廃止区間(尼崎港線)にある駅を除く。
名称などは廃止時点のもの。
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