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JR東海 武豊線
武豊線の終着駅、武豊駅
武豊線の終着駅、武豊駅
武豊線の路線図
路線総延長 19.3 km
軌間 1067 mm
最高速度 85 km/h
停車場・施設・接続路線
凡例
STR
東海道本線
BHF
0.0 大府駅
ABZlf
東海道本線
BHF
1.7 尾張森岡駅
BHF
3.1 緒川駅
BHF
4.6 石浜駅
eBHF
6.0 尾張生路駅
BHF
6.8 東浦駅
ABZlf
衣浦臨海鉄道:碧南線
eBHF
7.2 藤江駅
BHF
10.2 亀崎駅
BHF
12.8 乙川駅
STRlg STR
名鉄:河和線
BHF BHF
14.6 半田駅 左:知多半田駅
LUECKE ABZrg
衣浦臨海鉄道:半田線
BHF BHF
16.3 東成岩駅 左:青山駅
LUECKE STR
BHF KBHFxe
19.3 武豊駅 左:知多武豊駅
eKRZo exABZrf
←日本油脂専用線 -1987
STRrf exKDSTe
20.3 武豊港駅 -1965

武豊線(たけとよせん)は、愛知県大府市の大府駅から愛知県知多郡武豊町の武豊駅に至る東海旅客鉄道(JR東海)の鉄道路線(地方交通線)である。

目次

概要

知多半島のおよそ北半分の東側を通り、今では武豊や半田から名古屋との通勤・通学路線となっているが、元来は1886年(明治19年)に中山道鉄道(後に東海道経由に変更され東海道本線)の建設資材を武豊港から陸揚げし運搬するために敷設された路線である。1931年に知多鉄道(現在の名鉄河和線)が開業すると利用客を奪われ、ローカル線に甘んじていたが、JR東海の発足後は新型車両の導入や本数の増加などの輸送改善が図られている。岡多線が第三セクター鉄道の愛知環状鉄道線に転換されてからは、愛知県内のみで完結する唯一のJR直営路線であり[1]、かつ愛知県内のJR線で唯一の非電化路線である。

また、中部国際空港開港前、連絡鉄道線の候補に挙がっていたが、新たに敷設する区間が長く建設コストが高くなるため、結局名古屋鉄道のみになった経緯を持つ。全線単線非電化で、朝ラッシュでも4両編成まで(武豊線自体は6両まで入線可能)しか走っておらず輸送力が小さかったことも理由の一つである。

大府駅の東海道本線からの分岐部は立体交差になっていて、大府 - 尾張森岡間は旅客列車と貨物列車はそれぞれ別の線路を通る。前者の線路は高架線、後者の線路は明治時代から存在する地上線で、途中に1か所県道との踏切がある。

武豊線全線がIC乗車カード「TOICA」の利用エリアに含まれている。ただし大府駅以外には通常の自動改札機は設置されておらず、簡易改札機による対応である。

路線データ

  • 管轄・路線距離(営業キロ):19.3km
    • 東海旅客鉄道(第一種鉄道事業者):
      • 大府駅 - 武豊駅間 19.3km
    • 日本貨物鉄道(第二種鉄道事業者):
      • 大府駅 - 東成岩駅間 (16.3km)
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:10(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線。大府駅付近は旅客線と貨物線が別線)
  • 電化区間:なし(全線非電化)
  • 閉塞方式:単線自動閉塞式
  • 最高速度:85km/h
  • 運転指令所:東海総合指令所

全線がJR東海 東海鉄道事業本部の直轄である。

運行形態

旅客列車

線内折り返し列車のほか、朝と夕方から夜に名古屋駅までの直通運転があり、その多くが東海道本線内では区間快速として運転される。これは元々気動車列車ゆえに加減速性能が電車に比べて悪かったため、東海道本線内の電車の運行の妨げにならないように停車駅を減らして加減速回数を少なくするための措置であったが、使用車両に比較的高性能なタイプ(キハ75形)が投入された1999年以降は、同年のダイヤ改正で大府駅通過として新設された特別快速に対する措置で、大府駅・共和駅に停車するようになった。快速は並行して走る名鉄の特急列車より武豊駅(知多武豊駅) - 名古屋(名鉄名古屋駅)までの所要時間が短いものもある。乗客の少ない日中や始発・最終列車などは線内折り返しでワンマン運転を実施している。以前は水曜日と木曜日に運休する列車があったが、今はない。武豊線を走るキハ75形はワンマン運転の場合2両編成、快速や区間快速でも4両編成であるため、ラッシュ時は名鉄の特急(6両または8両)や急行(4両 - 8両)より混雑することがある。

大府駅が起点であるが、歴史的経緯により終点の武豊発が下り、武豊行きが上りとして扱われている。ただし、JR東海の公式サイトの各駅時刻表のリンクでは、武豊発の方が「上り」と記載されている。

朝6 - 9時の時間帯には武豊線内を通過運転をする名古屋直通の快速がある(平日2本・休日1本のみ。武豊線内の停車駅は、武豊駅・東成岩駅・半田駅・亀崎駅・東浦駅・大府駅)ほか、朝夕を中心に名古屋直通の区間快速(武豊線内は各駅停車。列車によっては武豊線内はワンマン運転となる)が設定されている。日中は線内運転30分毎、朝夕ラッシュ時は名古屋直通の区間快速を中心に朝15分に1本程度、夕方20分に1本程度の運転である。2008年3月のダイヤ改正で、平日朝に名古屋発武豊行きの普通も新設された。これは、もともと大府始発だったものを名古屋始発に変更したものである。久々に東海道本線から武豊線に直通する各駅停車の登場となった。

担当乗務員区所は、運転士・車掌とも名古屋運輸区の担当である。

貨物列車

衣浦臨海鉄道半田線が接続する東成岩駅と大府駅を結ぶ高速貨物列車2往復、大府駅から碧南線が接続する東浦駅へ向かう専用貨物列車1本、東浦駅から大府駅へ向かう専用貨物列車2本、合計5本の貨物列車が運行されている。

列車はJR貨物の第二種鉄道事業区間を走行するが、JR貨物保有の機関車ではなく衣浦臨海鉄道のKE65形ディーゼル機関車が列車を牽引する。

牽引される貨車は、高速貨物列車がコキ50000形やコキ106形などで、専用貨物列車がホキ1000形である。このほかにも、半田線の半田埠頭駅へ送られる廃車予定の貨車が連結されることがある。

使用車両

非電化路線であるため、旅客列車については気動車を使用している。

  • キハ75形 - 2両または4両編成。

過去の旅客列車の使用車両(1958年旅客列車気動車化以降・すべて気動車)

  • キハ55・26形
  • キハ35・30形
  • キハ58・28・65形 - 2両または4両編成が基本だったが、6両編成もあった。
  • キハ40・47・48形 - 2両または4両編成。一部列車はワンマン運転。

歴史

東京 - 大阪間に建設される鉄道が国防上の理由から中山道経由と決定、武豊港に基地を設けてレールや機材などの建築資材を海上輸送することになり、資材運搬線として武豊駅 - 熱田駅間が1886年3月1日に開業した。なお、武豊線は愛知県で初めて建設された鉄道路線である。

しかし、中山道経由では難工事が予想されることから同年7月19日東京 - 大阪間の幹線鉄道を東海道経由に変更。大府駅以北が東海道線に組み込まれることになり、浜松駅 - 大府駅間が1888年に開業すると大府駅 - 武豊駅間が支線となった。1909年の線路名称制定で正式に武豊線と命名された。

  • 1886年(明治19年)3月1日:武豊駅 - 熱田駅間が開業。開業当初の通称は半田線。現在の武豊線にあたる区間に緒川駅(初代)・亀崎駅・半田駅・武豊駅が開業。
  • 1887年(明治20年)9月10日:緒川駅(初代)廃止。大府駅開業。
  • 1888年(明治21年)9月1日:東海道線浜松駅 - 大府駅間が開業し、大府駅 - 武豊駅間(12M53C18L≒20.38km)は東海道線の支線となる。
  • 1889年(明治22年)7月6日:営業距離の単位をマイル・チェーンのみに簡略化(12M53C18L→12M54C)。
  • 1892年(明治25年)6月1日:武豊駅が現在地に移転、53C(≒1.07km)短縮。
  • 1895年(明治28年)4月1日:線路名称制定により東海道線の一部となる。
  • 1900年(明治33年)3月1日:緒川駅(2代目)開業。
  • 1902年(明治35年)11月12日:営業距離の単位をマイルのみに簡略化(12M1C→12.0M)。
  • 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定、大府駅 - 武豊駅間が武豊線となる。
  • 1915年(大正4年)2月15日:武豊駅構内扱いで武豊港まで路線を延伸。
  • 1930年(昭和5年)4月1日:営業距離の単位をマイルからメートルに変更(大府駅 - 武豊駅間 12M→19.3km)。貨物支線 武豊駅 - 武豊港駅間 (1.0km) が正式に開業。旧武豊駅の場所に武豊港駅開業。
  • 1933年(昭和8年)12月7日:尾張森岡駅・尾張生路駅・乙川駅・東成岩駅開業。
  • 1934年(昭和9年)8月22日:藤江駅開業。
  • 1942年(昭和17年)3月31日:東成岩駅休止。
  • 1944年(昭和19年)11月11日:東成岩駅再開。尾張森岡駅休止。尾張生路駅と藤江駅を統合し東浦駅開業。
  • 1957年(昭和32年)4月15日:尾張森岡駅再開。石浜駅開業。
  • 1965年(昭和40年)8月20日:貨物支線 武豊駅 - 武豊港駅間 (1.0km) が廃止。武豊港駅廃止。
  • 1970年(昭和45年) 6月30日:この日限りで蒸気機関車 (SL) の運転を終える。最終列車を牽引したC11 265は、乙川駅に隣接する半田市民ホールに静態保存された(2006年に半田駅付近に移動)。
  • 1984年(昭和59年)1月10日:東成岩駅 - 武豊駅間の貨物営業廃止。
  • 1984年(昭和59年)2月1日:荷物輸送廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により東海旅客鉄道が承継。日本貨物鉄道が大府駅 - 東成岩駅間の第二種鉄道事業者となる。
  • 1992年(平成4年)10月12日:ワンマン運転開始。
  • 2001年(平成13年)2月11日:列車集中制御装置 (CTC) 導入。
  • 2006年(平成18年)11月25日:全駅にTOICA導入。ただし、大府駅以外の駅は簡易TOICA改札機であり、一般の磁気乗車券を処理するいわゆる自動改札機は大府駅以外の駅には設置されていない。

武豊線近代化促進など

武豊線は名古屋方面への通勤通学に欠かせない路線であり利用者も多いことから沿線住民や自治体から電化、複線化等近代化の要望が根強く挙がっており「武豊線近代化促進期成同盟」が半田市を中心に結成されている。

しかしながら、並行して走っている名鉄の影響か具体的なこれらに関わる動向は今のところない。また、多くの駅が無人駅もしくは駅員が終日いるわけではなく、このことに対しても改善を求める声がある。

駅一覧

  • 停車駅
    • 普通・区間快速…すべての駅に停車
    • 快速…●印の駅は停車、|印の駅は通過。東海道本線名古屋駅まで直通運転
  • 線路(全線単線) … ◇・∨:列車交換可、|:交換不可
  • 全駅愛知県内に所在
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 快速 接続路線 線路 所在地
大府駅 - 0.0 東海旅客鉄道:東海道本線(名古屋駅まで直通あり) 大府市
尾張森岡駅 1.7 1.7   知多郡東浦町
緒川駅 1.4 3.1  
石浜駅 1.5 4.6  
東浦駅 2.2 6.8 衣浦臨海鉄道:碧南線(貨物線)
亀崎駅 3.4 10.2   半田市
乙川駅 2.6 12.8  
半田駅 1.8 14.6 名古屋鉄道:河和線 (知多半田駅)
東成岩駅 1.7 16.3 衣浦臨海鉄道:半田線(貨物線)
名古屋鉄道:河和線 (青山駅)
武豊駅 3.0 19.3 名古屋鉄道:河和線 (知多武豊駅) 知多郡武豊町

廃止区間

1965年廃止。( ) 内は武豊駅からの営業キロ。

武豊駅 (0.0km) - 武豊港駅 (1.0km)

廃駅

廃止区間の駅を除く。( ) 内は大府駅からの営業キロ。

  • 尾張生路駅:石浜駅 - 東浦駅間 (6.0km)
  • 藤江駅:東浦駅 - 亀崎駅間 (7.2km)

脚注

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  1. ^ 同じく愛知県内にある東海交通事業城北線は、施設の所有者はJR東海であるが直営ではない。

関連項目

ウィキメディア・コモンズ
  • 日本の鉄道路線一覧
  • 半田市鉄道資料館 - 武豊線に関する鉄道資料を展示。
「」より作成

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